【我が家に来る信者】
2019年11月、ローマ教皇フランシスが来日した。
それで思い出したことがある。
オレの母親に聖書の読み聞かせをする、母親と同世代の女性が我が家に出入りしていた。
しかし、頑として母親はキリスト教徒にならなかった。
【宣教師の墓場日本の根っこ】
日本国内のキリスト教徒は1%もいないらしく、宣教師の墓場ともいわれている。
それもそうでキリシタン大名達は領内の神社仏閣を破壊するは、坊主を殺害するは、呆れたことに領内の民を奴隷として海外に売り飛ばしていたのだ。
異教徒なのだから・・・・。
で、キリスト教を黙認していた秀吉も堪忍袋の緒が切れた、当然のごとくキリシタン弾圧が始まる。
その結果生まれたのが「隠れキリシタン」だ。
「隠れキリシタン」も辛かったろうと思うが、奴隷として海外に売り飛ばされた「日本人」も辛かった。
【天草四郎時貞】
決定打は天草四郎時貞だ。
「島原の乱」はプロの傭兵もかなり居たらしく、おびただしい流血を生む。
宮本武蔵もこの「島原の乱」で戦っている、たいした武器も持っていない農民達を切っては捨て、切っては捨てるが玉砕覚悟のキリシタンは果てしがなかった。
それ以来、日本にはキリスト教が根付かなくなったと思っている。
オマケに日本の神道には物質としての「テキスト」が存在しなかった。
そのことが宣教師の攻撃目標を、あやふやな物となって的を縛れなかった。
それは今現在もそうだ。
白人宣教師にとって物として存在しない物は存在しないのだ。
けれども日本人にとって、物として存在しない物もチャンと存在するのだ。
【聖書は過去からの遺産】
オレの手元にある聖書は、我が家に出入りしていたキリスト教徒が置いていったものだ。
何度か捨てようとしたが、捨てなかった。
この本は「聖書」というより、壮大な「物語」なのだと思う。
べつにイエス・キリストの直筆の本でもないし、過去からの遺産だと思っている。
笑うのは他の新興宗教の人達も出入りしていた。
なぜだかオレの母親はそんな人達を引きつける、何かがあったらしい。