【消耗品、汝の名はラインとフック】
釣りで消耗品の最たるものはラインとフック。
フックは刺さりが悪くなるのですぐ分かる、ところがラインは見た目ではほとんど分からない。
このラインがやっかいなのだ。
子供が生まれたときは、本当に金がなかった。
ミルク代、おむつ代、その他いろいろと費用がかさんだ、釣りに回せる予算がなかった。
子供をおんぶして、子供が寝るとおんぶしたままセッセとフックを研ぎまくった、本来のフックの性能は出せないけど、刺さらないよりはマシだ。
開いた所はラジオペンチで無理矢理直した、バランスがどうのこうのは二の次三の次。
新品のフックはそれはもう、眩しいくらい輝いていた。
それがいい加減古くなったラインとなると、やれることがほとんどないのだ。
釣りの時は「切れるなョ、切れるなョ」と呪文を唱えることしかできなかった。
古くなったラインは本当に、プチプチと手でちぎれる、呆気ないほどだ。
水を吸い、糸ヨレが出たラインは最悪でライントラブルは貴重な時間を食い潰した。
ラインをまき直したり、途中から切って使ったりしたが、ダメになったラインはどうやったってダメなのだ。
【ガイドと氷と飛距離】
真冬の氷点下で釣りをしていると(ナイロンライン)、ガイドに薄氷が付き出す。
すると驚くほど飛距離が出る、薄氷がラインとの摩擦係数を劇的に下げるのだ。
その時のキャストの感覚は独特で、ラインが切れてルアーだけがぶっ飛んでいく感覚、言葉に言い換えるとそんな感じだ。
リールに一番近い大きいガイドをバットガイド、もしくはチョークガイドという。
スピニングリールのスプールからラインが出て行くときは、らせん状になって出てゆく、つまり輪っかになって出る。
最初のガイド、スプール経のラインを大きな輪を小さくするためにバットガイド(チョークガイド)にラインは高速で衝突しながらガイドをくぐり抜ける。
次にラインは更に小さくなったガイドをくぐり抜ける、それを繰り返しトップガイドからラインは出ていく。
薄氷の付いたガイドは、高速でらせん状になったラインが衝突しながらガイドをくぐり抜けるとき、滑るようにラインの螺線が移動する。
一番氷の影響を受けるのがトップガイドで、時間が経つとガイドの内側に氷が張りライン一本分の通る隙間しかなくなる。
そうなると飛距離は大幅に下がる、トップガイドもある程度の直径が必要なのだ。
その経験から気休めでも、ガイドにクルマのワックスを塗りまくった。
劣化したというか、疲れまくったラインで少しでも飛距離を出そうと涙ぐましい努力をした。
けれども劣化したラインは、劣化したラインだけでしかなかった。
今でもガイドにはワックスを塗っている。
マァー、お呪いみたいなもんだ。
〟〟〟〟〟〟〟〟〟〟〟〟〟〟〟〟〟〟〟〟〟〟〟〟〟〟〟〟〟〟〟〟〟〟〟〟〟〟〟
【バリバス スーパートラウト・アドバンス】
このラインで自慢じゃないけどラインブレイクしたことがない。
使うロッド、リール、ルアーで評価は変化するので一概に、アーだコーだといえないけれど、渓流釣りはこのラインで通した。
他人の評価より、自分の経験を大事にすべき。
だって自分の趣味だもの。
ナイロンラインの交換の目安は最短一ヶ月、最大でも二ヶ月。
ライントラブルで貴重な時間を潰すべからず。
アマゾンだと900円しない、取り替えましょ。
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