オレの祖母が生きていた頃「お盆には釣りに行くな、足引っ張られるぞ」と良くいわれた。
誰が引っ張るんだか知らないけど、お盆には釣りに行っていない。
とはいっても、夏場の水遊びは楽しい。
一度、サーフの釣りで離岸流に出会ったことがある。
ロッドを持って移動していると、一カ所だけなんか流れの違う場所があった。
側にあった木材を投げ入れると、あれよあれよという間に沖まで流れていった。
試しにフローティング・ミノーをキャストするとこれも、アッという間に50~60メートル位流された。
さすがにこれは怖いと思った。
シロギス釣りでは25号のオモリが岸と平行に流れる水流で、ゴロゴロ転がって入ったときは何が起こっているのか分からなかった。
サクラマスを釣りに行ったときは酷かった。
ミノーを流しているとドンといったアタリがあった。
やったぜ、満面の笑みを浮かべロッドを立てリールを巻くけど何か違う。
でもゴミでもない、ラインの向こう側で確かに引いている。
近くまで来ると長い!、オマケに背中には変な模様が入っている。
川の中に入っての釣りで、水面との角度が浅いため近くに来るまでモノが何だか分からない。
で、ようやくわかった、お墓に立っている板でできた卒塔婆だった。
模様に見えたのは板に書かれた文字で、こんなモノを掛けてしまうオレ自身が情けなかった。
なんかフックも深く刺さっているみたいで、外すのに時間がかかりそうだった。
でもオレは情けないことに卒塔婆に触りたくなかった。
生理的に触りたくなかった。
ミノーを持って振ったけど外れない、ミノーを持ったまま悩んでいるとまるでオレの心を読んだかのようにスーッとフックが外れた、オレは驚きそして礼を述べるべきか悩んだ。
そのまま、また流れに乗ってオレの視界から消えるまで、卒塔婆を見送った。
別の場所でのサクラマスを釣りでは、対岸からオレ目掛けて何か泳いでくる。
オレも興味津々で見ていたら、大型のアオダイショウだ。
オレは蛇が大っ嫌いだ、なのにアオダイショウがオレ目掛け泳いでくる。
側まで来ると視線が合った、アオダイショウは驚きクネクネ状態で動かなくなった。
浮いたまま流れで離れると、再び泳ぎだした。
蛇の視力は多分、ド近眼かもしれない。
【カーマイン・ストリート・ギター覧たい!】
このドキュメント映画、プンプン匂うのだ、本物の匂いが。
なんでも200年前の木材から作るギターは良い音がするのだという。
ギター職人のリック・ケリーとその弟子シンディ、リックの母ドロシー三人の一週間を描いたドキュメンタリー映画、覧たい!